総合医学研究所 生命科学研究領域遺伝子機能研究分野Division of Molecular and Genetic Biology

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研究室HP

 それぞれの臓器に分化した細胞は機能特異的なリソゾーム関連オルガネラを発達させる。例えばメラノサイトではメラノソーム、血小板では濃染顆粒、肺胞上皮細胞では層状封入体などである。これらの細胞内構造物の形成には多くの輸送タンパク質が関わるが、細胞内輸送は約60種類のRabタンパク質によって精緻にコントロールされている。これらの一つの遺伝子でも異常があると多臓器にわたる病気を引き起こす。本研究分野では特定の遺伝子異常とその発現タンパク質の細胞内での機能異常を遺伝子、タンパク質、細胞、個体レベルで解明し、遺伝子導入方法で改善することをめざしている。
 また、統合失調症、不安症、双極性障害、うつ病、自閉スペクトラム症など多くの精神疾患は、家族集積性を認め、遺伝率40-85%の多因子遺伝を示す。人口の約1-20%が罹患し、臨床的・遺伝的に異種性を示す。これら“こころ”の病気の原因は、脳機能異常の関与が分かっているが、どの遺伝子が、どのように脳の機能異常を引き起こし各精神疾患の病態に関わっているかは不明である。本研究分野では、遺伝子解析研究と脳機能や認知機能研究を融合したImaging GeneticsやCognitive Geneticsを展開しており、それぞれの精神疾患の病態解明だけでなく新たな診断方法や治療方法の開発も目指している。

お問い合わせ

TEL: 076-286-2211 (内)7212 / FAX: / Email: k-osanai@kanazawa-med.ac.jp

所属者紹介

教授

  • 長内 和弘

講師

  • 大井 一高

主な研究業績

部門別研究業績

  • Ohi K, Shimada T, Nemoto K, Kataoka Y, Yasuyama T, Kimura K, Okubo H, Uehara T, Kawasaki Y. Cognitive clustering related to schizophrenia patients, their first-degree relatives and healthy subjects is associated with anterior cingulate cortex volumes. Neuroimage Clin. 16:248-256, 2017.
  • Ohi K, Shimada T, Yasuyama T, Kimura K, Uehara T, Kawasaki Y. Spatial and temporal expression patterns of genes around nine neuroticism-associated loci. Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatry. 77:164-171, 2017.
  • Osanai K, Nakase K, Sakuma T, Nishiki K, Nojiri M, Kato R, Saito M, Fujimoto Y, Mizuno S, Toga H. Exogenous gene transfer of Rab38 small GTPase ameliorates aberrant lung surfactant homeostasis in Ruby rats. Respir Res. 18:70, 2017. doi: 10.1186/s12931-017-0549-2.
  • Zhou M, Osanai K, Kobayashi M, Oikawa T, Nakagawa K, Mizuno S, Muraki Y, Toga H. Adenovector-mediated gene transfer of lysophosphatidylcholine acyltransferase 1 attenuates oleic acid-induced acute lung injury in rats. Crit Care Med. 2014 42):e716-24, 2014.
  • Osanai K, Higuchi J, Oikawa R, Kobayashi M, Tsuchihara K, Iguchi M, Huang J, Voelker DR, Toga H. Altered lung surfactant system in a Rab38-deficient rat model of Hermansky-Pudlak syndrome. Am J Physiol Lung Cell Mol Physiol. 298:L243-51, 2010.

主な外部研究資金

  • 基盤研究(C)平成30~32年度
    研究課題:アミオダロン間質性肺炎における肺胞II型上皮細胞での肺サーファクタント代謝の解明
    研究代表者:長内和弘
  • 上原記念生命科学財団 研究奨励金 平成29年度
    研究課題:統合失調症非罹患近親者における包括的中間表現型解析
    研究代表者 大井一高
  • 若手研究(B)平成28~29年度
    研究課題:統合失調症の非罹患同胞における包括的中間表現型解析
    研究代表者:大井一高
  • 基盤研究(C)平成27~29年度
    研究課題:急性肺傷害におけるリゾリン脂質の解析と同アシル基転移酵素遺伝子導入の効果
    研究代表者:長内和弘
  • 基盤研究(C)平成23~25年度
    研究課題:肺サーファクタント輸送異常による間質性肺炎の病態解明
    研究代表者:長内和弘